クリニック開業ロケットスタート戦略/梅岡比俊
開業3年以内に確かな経営マインドを如何に身につけ、他院との差別化を図るためのノウハウを惜しみなく書かれておられます。
開業準備期間から「なぜ開業するのか?」「なぜその土地で開業するのか?」「なぜ眼科なのか?」「どのような医療を患者さんに提供していくのか?」など開業の目的をしっかりと考えるというくだりは、父が体調不良で急きょ院長になった私には正に目からウロコ。。。親子継承という自然な流れであったので、お恥ずかしい話ですが、ここまでしっかりと向き合うことはなかったです。
ミッションとは、組織が果たすべき使命・役割・目的。
ビジョンとは、組織が目指す将来のある時点でのあるべき姿。
バリューとは、組織が共有する価値観・従業員の判断基準となる行動指針。
5年前から“チーム梶川”とネーミングし、クレド(ラテン語で志や理念のことで、行動指針)も作り、毎日唱和しその浸透・定着に努めています。
スタッフが自立的・主体的に動けるようなクリニック作りには、理念を明確にし表してスタッフと共有し、院長自身が常に理念に沿った姿勢を貫くことで、スタッフに浸透・定着し、スタッフもぶれずに患者さんに応対できるようになると書かれています。なるほどなぁ~。
時期に応じて重要な項目が掲げられており、とても解りやすいです。
開業直前であれば、ホームページをどう構築するか、スタッフの採用はどうするのかなどなど。
開業直後では、やっぱスタッフとの信頼関係を構築するのが最優先事項となりますから、それをいかに取り組むか。
開業1年ともなると、将来的にクリニックをより発展させるために①他業種経営者との触れ合い、②リーダーの選定と育成、③患者さんからのアンケート取得、④院長の想いを伝える場の設定、⑤スタッフブログの開始、⑥クラークの育成開始などを始めることをお薦めしています。
開業3年ともなると、実行して欲しい項目がさらに増えます。
梅岡先生が8年の開業経験から体験し学んだ具体的な内容がいっぱい披露されており、さらには経営者マインドについても触れられているので、開業20数年の私にとっても「やり方」「あり方」共に学びと気付きが“超”ありました。