会議ファシリテーションのイチから基本が身につく本/釘山健一
「会議が変われば、人が、チームが、組織が変わる!!」
なぜなら、会議というものは、参加者の《主体性》と《可能性》を引き出しながら、結論を導き出す場だから。
会議のあり方について、本当に目からウロコの話がいっぱい詰まっていてめっちゃ興味深い本です。
私の場合、会議といえば協議事項をあげて、みんなで話し合いをして物事を決めるものだと思っていました。が、そもそも会議の目的を「決める」ことから「参加者が納得する」ことに変えた会議「合意形成型会議」にするというスタイルにまずびっくり。
会議は「発言」させるのではなく、「考える」時間にするということに二度びっくり。
そして、何よりも合意形成型会議の基本は、「楽しい=自由」な雰囲気ということ!!
楽しさのパワーこそ、会議を充実させる原動力。
「楽しくなければ会議ではない!!」とまで言い切っておられます。
その会議の進行役であるファシリテーターは、「結論を出す会議」ではなく、「合意を図りながら結論を出す会議」を担います。
大切な役割は、参加者全員の合意を得ること、中立を保てること。
ファシリテーターは、率先して意見を整理したり、話し会いをバシバシ仕切るのが良いものと思い込んでいました(汗)。議長とは、根本的に違うんですね。
ファシリテーションには、5つの効果があります。
①発言が活発に出るようになる
人は「楽しい=自由な雰囲気」の時に《主体的》になり、自分の《可能性》を発揮するということの気付きが一番の収穫でした。
②決めたことを実行するようになる
人は色々と意見を言っているうちに、その課題が自分の問題となり(当事者意識が芽生えるんでしょうね)、「自分でやらなくては!!」と思うようになるそうです。
③能力を最大限に発揮するようになる
全員の力(脳の力)を集めて、より良い答えを出すために全力で話し合うことが大事。
④発揮力の弱い人でも意見が言える
参加者に自分の意見を紙またはカードに書き出してもらい、その書かれたことを全員がグループ内で発表するような進行にする。
そうすると、
*無理なく全員の意見を全員で共有できる。
*誰が言ったかではなく、ひとつの意見として検討されます。
⑤自分の組織に誇りを持てるようになる
自由にものが言える会議から、自由にものが言える組織に変えます。
全員の意見を尊重し、相手の意見を聞こうという雰囲気がある医院を目指す。
会社とは、「経営者の考え」と「現場の声」の相乗効果で伸びていく!!
他にも会議をスムーズに進行させるためのノウハウが幾つも紹介されており、めっちゃ参考になります。
【2017.5.28】