相手の頭に「絵」が浮かぶように話しなさい/野口敏
この本の著者である野口敏さんとは、数年前に催された金本塾の講師として初めてお目にかかりました。テーマが、鉄人のコミュニケーション学ということで、言葉の力や超一流の伝え方などを楽しく学び、この本を手にした次第です。
タイトルにありますが、相手の頭に「絵」が浮かぶように話す意識など当時の僕にはありませんでした。
私たちのコミュニケーションは、知らず知らずのうちに映像を使って行われているそうです。人は話をする時も他人の話を聞く時も、必ず映像化を行なっているのです。なので、話が上手な方は、聞き手に映像化しやすい話し方をしています。
自分と相手が同じテレビを見ている状態(コミュニケーションブリッジ)を作り出すのが上手い。
さらに相手の想像力を刺激して感情や心を動かすこともできちゃいます。
僕自身が相手にきちんと伝えるために心掛けたい9ヶ条
①1つのセンテンスが長いので、短くする。
② 「けどもぉ〜」「なんですけどぉ〜」をやめる。
句読点がなくこの言葉を入れてダラダラ話をしてしまうので、話が解りにくい。
③十分な間をとって話す。
聞き手に映像化を促すために必要。
④相手の相づちが完全に終わるまで話さない
聞き手を置き去りにして自分の話に夢中になってしまうと、話が全く伝わらなくなってしまう。
⑤キーワードを強調して話す。
コツは「間」「強く」「ゆっくり」
⑥具体的なエピソードを交えて話す。
リアリティが増し、聞き手の心を動かされる。
「情報」ではなく「体験」を伝える
⑦メインテーマ(本当に伝えたいこと)をハッキリ決めて話す。
相手のメリットにフォーカスすると、メインテーマが見えてくる。
聞く人が最も知りたいことに絞って話すと人は動く。
⑧結論から話す。
話は大まかに言ってを「結論」「理由」「具体例」から成り立っている。
話す前にまず「自分はこれから何を伝えるか」を強く意識する。
⑨相手が何を知っていて、何を知らないかを意識する。
説明がうまい人は、本題に入る前に相手が知らないことを丁寧に説明し、基本的な舞台設定を整えます。