しんどい心の処方箋/小池陽人
この本との出逢いは、昨秋地元の須磨寺で催された「絵本テラピーいのちのまつり」で副住職・小池陽人さんが素敵な法話をされたのがきっかけです。
法話を聴くのは大好きで、お遍路さんの朝のお勤めでも何度かお伺いしました。誰にでもしんどい心の時があると思います。その処方箋、生きづらさから抜け出す視点が仏教にあり、智慧を知り、よりよく生きるためのヒントがいっぱいです。
「心が揺れてしまった時」「優しくなれない時」「ストレスを感じた時」「しょんぼりした時」などに読みたい法話が紹介されています。仏教の教えは、面白くて自分にとって凄くためになります
●一瞬一生
今自分がすべきこと、できることから取り組む。
今日すべきことを伸ばし伸ばししている自分もいます(苦笑)。
うまくいかない時でも結果を求めず、今の自分にできることを一生懸命に取り組んでいくことが大切なんですね。
●自分自身だけを見つめて続け、まだ成長できると考える
人と比べたり、比べられたりして、落ち込んだり劣等感にかられたら、自分を責めるのではなく、まずは今までの自分自身の行いを振り返り、一生懸命な自分を認めてあげる。劣等感というとネガティブな印象ですが、それに気づけたから傲慢にならなくて済み、これからまだまだ成長出来ると考える。
とらえ方を変えれば、劣等感とは、明日への活力になります。
●一切皆苦(いっさいかいく)
人生、思い通りになることなどひとつもありません。
目の前で起きていることをポジティブに受け取るか、ネガティヴに受け取るかはその人次第。何でもネガティヴに考えてしまうと、物事はどんどんそちらに引っ張られてしまいます。じゃあどうする?!こういう時は、発想の転換が必要です。思い通りにならないと分かった時は、素直にそれを受け入れる「あきらめる」ということが大切。あきらめる?!「明らめる」とは、「人生を諦める」ではなく「人生を明らめる(物事の事情・理由をあきらかにする)と考えてみる。「あきらめる」が「悪いこと」と思われがちだけど、どうにもならないことに遭遇してしまったら「執着しないこと」が大事。
こだわらず、受け入れる!!️
受け入れることで、徐々に戸惑い・焦り・不安・イライラなどの感情が抑えられ、心の中が整理されていく。。。めっちゃ奥が深いですね。
●諸法無我
誰もたった一人では生きていくことなどできない。見えないものすべてに感謝することが大切。
●発願利生(はつがんりしょう)
自分のためだけでなく、世のため人のために働くことが、悟りを求める心が起きる。
●何のために生まれてきたのか
答えは、丁寧に生きることから見えてくる。
まずは生まれてきたことに感謝し、自分を見守ってくれる人たちに感謝しながら、今を見つめ、今できることを全力でこなしながら、誠実に生きていくことが大切。